昆童虫さんの作品一覧を表示
漫画が好きで色々読んでいると、個性的過ぎる作品を描く作者さんに出会うことがあります。
もちろんその作品が自分には合わないこともあります。
しかしながら、作品が好みかはどうあれ、その瞬間は楽しいものです。
そこには、自らの無知から今まで知りえなかった作品を発見した喜びがあり、その独特な作品世界に対する驚きがあります。
今回は、そのような作者さんの中から、昆童虫さんを取り上げたいと思います。
昆童虫さんの世界

インセクトハンター 昆童虫 久保書店 1990年2月20日 初版
こちらは、昆童虫さんの単行本です。
表紙には可愛い妖精と芋虫が描かれています。
こちらを見て、
(ああ、妖精を引き立てるのに芋虫を描いたのか)
と、思われる方もいるかもしれませんが違うのです。
虫や小動物そのものが漫画に登場します。

写真失敗した・・・
田中圭一さんの昆虫物語のように衣装っぽい感じでも、芋虫タンみたいな感じで擬人化されている訳でもありません。
リアルな感じで虫や小動物が主要なキャラクタとして描かれています。

一話分読んでみたい方はこちらからどうぞ。
漫画は、不良昆虫を捕まえるインセクトハンターの妖精二人、プフィルとパミラが主人公です。
この二人が主人公の単行本には、他にボンテージフェアリーズなどもあり、ほとんどの収録作が昆虫や小動物と妖精のエッチシーンでいっぱいです。
ちなみにインセクトハンターでは、ゾウムシに突きまくられたり、カマキリにハメられたりしています。
かわいい妖精と虫、小動物たちが交わる世界。
それが、この作者の創り出した世界です。
昆童虫さんの魅力
私自身は、昆童虫さんの漫画が大好きです。
虫たちのいやらしい姿に異常に興奮する訳ではありません。
妖精と虫たちという設定も含めて、昆童虫さんの遊び心に惹かれるのです。
まずはタイトル。
作者さんも笑いを意識していると見えて、パロディになっています。
・テントウムシの産婆 (てんとう虫のサンバ)
・くぬぎ林でつかまえて (ライ麦畑でつかまえて)
・蝿地獄の黙示録 (地獄の黙示録)
・土管状ガエル (ど根性ガエル)
・トカゲノアン (赤毛のアン)
・クモのプーさん (クマのプーさん)
・学問のスズメ (学問のすすめ)
・人形の家 (イプセンの人形の家?)
・妖精飼育日記
※括弧内元ネタ予想
この本だと、以上のようなタイトルが収録されています。
もちろん、タイトルだけでなく、漫画本編にも所々ギャグが入っています。
なかでも「土管状ガエル」の始まりの場面は一見の価値ありです。
そして・・・、
さらにその上を行くのが、作者自身の実際の日常を描いたかのような、切ない結末のホラ話。
今回取り上げたインセクトハンターには、コミックスの最後にそのシリーズの話、「妖精飼育日記」というタイトルが載っています。
これは飼っていた妖精を、自分の不注意で死なせてしまう話なのですが、
「これは秘密だが私は妖精を飼っている」
という台詞から始まります。
続いて、妖精を取り巻く現状から、高原で素っ裸になって妖精を捕まえる様子、妖精と戯れる日々、誤って死なせてしまうまでが淡々と語られます。
そして、この作品は、落ち込んだ表情で漫画の原稿を描く作者の様子と共に、次の言葉で締められています。
「私は彼女の追悼の意味で昆童虫というペンネームで妖精の漫画を描くことにしたのである」
文章で書くと伝わらないですが、この漫画、吹き出しをほとんど使わず、コマにセリフを書くことによって物語を進めているせいか、ノンフィクションのような雰囲気が出ているんですよね。
それで、このしんみりとした感じで締めるものだから、なんとも言えない味わいと、にんまりとしてしまうような可笑しさがじわじわと来るんですよ。
昆童虫さんのこのような作品を創り出すセンス、自分にはたまらないのです。
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漫画が好きで色々読んでいると、個性的過ぎる作品を描く作者さんに出会うことがあります。
もちろんその作品が自分には合わないこともあります。
しかしながら、作品が好みかはどうあれ、その瞬間は楽しいものです。
そこには、自らの無知から今まで知りえなかった作品を発見した喜びがあり、その独特な作品世界に対する驚きがあります。
今回は、そのような作者さんの中から、昆童虫さんを取り上げたいと思います。
昆童虫さんの世界

インセクトハンター 昆童虫 久保書店 1990年2月20日 初版
こちらは、昆童虫さんの単行本です。
表紙には可愛い妖精と芋虫が描かれています。
こちらを見て、
(ああ、妖精を引き立てるのに芋虫を描いたのか)
と、思われる方もいるかもしれませんが違うのです。
虫や小動物そのものが漫画に登場します。

写真失敗した・・・
田中圭一さんの昆虫物語のように衣装っぽい感じでも、芋虫タンみたいな感じで擬人化されている訳でもありません。
リアルな感じで虫や小動物が主要なキャラクタとして描かれています。

一話分読んでみたい方はこちらからどうぞ。
漫画は、不良昆虫を捕まえるインセクトハンターの妖精二人、プフィルとパミラが主人公です。
この二人が主人公の単行本には、他にボンテージフェアリーズなどもあり、ほとんどの収録作が昆虫や小動物と妖精のエッチシーンでいっぱいです。
ちなみにインセクトハンターでは、ゾウムシに突きまくられたり、カマキリにハメられたりしています。
かわいい妖精と虫、小動物たちが交わる世界。
それが、この作者の創り出した世界です。
昆童虫さんの魅力
私自身は、昆童虫さんの漫画が大好きです。
虫たちのいやらしい姿に異常に興奮する訳ではありません。
妖精と虫たちという設定も含めて、昆童虫さんの遊び心に惹かれるのです。
まずはタイトル。
作者さんも笑いを意識していると見えて、パロディになっています。
・テントウムシの産婆 (てんとう虫のサンバ)
・くぬぎ林でつかまえて (ライ麦畑でつかまえて)
・蝿地獄の黙示録 (地獄の黙示録)
・土管状ガエル (ど根性ガエル)
・トカゲノアン (赤毛のアン)
・クモのプーさん (クマのプーさん)
・学問のスズメ (学問のすすめ)
・人形の家 (イプセンの人形の家?)
・妖精飼育日記
※括弧内元ネタ予想
この本だと、以上のようなタイトルが収録されています。
もちろん、タイトルだけでなく、漫画本編にも所々ギャグが入っています。
なかでも「土管状ガエル」の始まりの場面は一見の価値ありです。
そして・・・、
さらにその上を行くのが、作者自身の実際の日常を描いたかのような、切ない結末のホラ話。
今回取り上げたインセクトハンターには、コミックスの最後にそのシリーズの話、「妖精飼育日記」というタイトルが載っています。
これは飼っていた妖精を、自分の不注意で死なせてしまう話なのですが、
「これは秘密だが私は妖精を飼っている」
という台詞から始まります。
続いて、妖精を取り巻く現状から、高原で素っ裸になって妖精を捕まえる様子、妖精と戯れる日々、誤って死なせてしまうまでが淡々と語られます。
そして、この作品は、落ち込んだ表情で漫画の原稿を描く作者の様子と共に、次の言葉で締められています。
「私は彼女の追悼の意味で昆童虫というペンネームで妖精の漫画を描くことにしたのである」
文章で書くと伝わらないですが、この漫画、吹き出しをほとんど使わず、コマにセリフを書くことによって物語を進めているせいか、ノンフィクションのような雰囲気が出ているんですよね。
それで、このしんみりとした感じで締めるものだから、なんとも言えない味わいと、にんまりとしてしまうような可笑しさがじわじわと来るんですよ。
昆童虫さんのこのような作品を創り出すセンス、自分にはたまらないのです。
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